【薬剤師の方向け】服薬指導で気を付けるべきポイントを解説します!

服薬指導 働き方

皆さんは、服薬指導の際どのようなことに気をつけていますか?
今ひとつポイントが掴めない、緊張してうまく患者様に伝えられない、といった悩みを抱えている薬剤師の方も中にはいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、服薬指導の際に気をつけるべきポイントについて解説していきますので、よかったら参考にしてみてくださいね。

服薬指導とは

服薬指導とは、私たち薬剤師が調剤した薬剤を患者様が正しく使用できるよう、患者様、もしくはその保護者の方へ必要な情報を提供し、薬学的知見に基づき指導をすることです。
この服薬指導は、薬剤師法第二十五条の二にも定められている薬剤師の必須業務の一つであり、薬物治療を円滑に進めるためにとても重要な業務です。

服薬指導を行う理由

服薬指導は、患者様に正しく薬剤を管理・使用してもらうことを目的としており、患者様の自己判断による服薬中止、服用量の間違いなどを防ぐために行います。
薬剤師は、服薬指導の際に患者様との対話の中から得られた情報を整理し、処方薬と症状にちぐはぐな点がないか確認した上で、薬についてより的確な情報を提供する義務があります。

服薬指導の際に気をつけるべきポイントを薬剤師がまとめました

服薬指導は、先に挙げただけでも同時進行でやるべきことは盛りだくさんですよね。その上、患者様や処方内容によっては苦労することも多々あります。
そこで、服薬指導の際に気をつけるべきポイントを5つ挙げ、まとめたので服薬指導を行う際の参考にしてみてくださいね。

ポイント① 専門用語を避けわかりやすい言葉遣いと気配り

服薬指導が上手くいくかどうかは、患者様とのコミュニケーションにかかっています。
分かりにくい表現や専門用語の多用は、時に患者様へ壁を感じさせ、薬物治療の継続が困難になることにも繋がりかねません。
難しい内容は、出来る限り分かりやすく言い換えたり、患者様個々人に合わせて話し方を変えるなどの心配りも必要です。
特に、ご高齢の患者様の中には、認知力が低下している場合もあり、相手の様子を見ながらどのような言葉でどのように伝えたら正確に伝わるか考えて服薬指導をすることも重要なポイントです。声の大きさや話す速さなども気をつけましょう。

ポイント② 確認すべきことや伝えるべきことは漏れなく正確に

服薬指導をしていると、患者様の中には「説明はいらないから薬だけ欲しい」という方に遭遇することがありますよね。しかし、薬剤師の立場上、説明なしに薬だけを渡すことはできません。
確認すべきことがあるときは、「1点だけ確認させてください」と確認事項を絞ってみたり、薬剤使用上、特に注意すべき点については薬袋やお薬手帳などへ加筆したものを見せながら、「ここにも書いてあるので服用前に必ず確認して下さいね」と簡潔な説明を一言加えてお渡ししましょう。
無理に説明を行うとトラブルの元になることもあるので、確認すべき点や伝えるべき点はポイントを絞って漏れなく正確に伝える工夫が出来ると良いですね。

ポイント③ 服薬指導のボリュームは臨機応変に

服薬やご自身の症状について不安や悩みが多い患者様に対して、簡潔すぎる服薬指導をしてしまうと不安な気持ちを増幅させたり、一方で、急いでいる患者様に対して、ゆっくりと時間をかけて服薬指導をしてしまうとクレームに繋がってしまう可能性もあります。
悩みや不安が多い患者様へは、傾聴の姿勢で対応し、出来る限り不安を取り除けるような説明とお声がけを心がけましょう。また、急いでいる患者様へは伝えるべき内容を簡潔にまとめ、正確に伝える工夫をしてみましょう。
薬剤師は、患者様個々人の表情などからその場その場でどの様な対応が必要か考え、臨機応変に対処することが必要です。

ポイント④ 患者様の疑問や不明点がないか確認する

服薬指導の中で、自然と疑問を口にしてくださる患者様もいらっしゃいますが、中には、コミュニケーションを取ることが苦手な患者様もいらっしゃいます。どのような患者様相手でも、薬剤師は必ず、「お薬のことで質問はありませんか?」と積極的にお声がけしましょう。
また、服薬指導の最中は質問が浮かばなくても、いざ薬を服用するとなった時にふと疑問に思ったり不安に感じることも出てくるかもしれません。そのような場合に関しても「お電話でも対応が可能なので、疑問がありましたらこちらまでおかけください」と伝えておくのも良いですね。

ポイント⑤ 指導箋やデモ器を活用する

薬によっては、口頭で伝えることが難しい場合があります。そんな時は、デモ器やメーカー提供の指導箋を積極的に活用しましょう。
特に、気管支喘息などに使用される吸入器は使用方法が複雑なものもあり、間違った使用では全く効果が出ないこともあります。患者様と薬剤師それぞれがデモ器を持ち、手順を一緒に確認しましょう。
また、聴力が低下している患者様へも口頭でお伝えすることが難しいかと思います。そのような場合には、薬袋に注意するべきところに赤いマジックで印をつけたり、蛍光ペンで線を引いたりするなど、患者様が理解しやすい工夫をしましょう。

ハイリスク薬の服薬指導で気をつけたいポイント

ハイリスク薬とは、特に安全管理の必要な医薬品のことで、抗悪性腫瘍薬などの特殊な医薬品のみならず、内科で一般的に処方される糖尿病薬や抗不整脈薬なども含まれます。
ハイリスク薬の服薬指導において最も重要なポイントは、まず患者様が医師から受けた説明や指導内容を積極的にヒアリングすることです。その情報とともに、患者様の身長・体重、腎機能や肝機能などの情報を収集し、検査値などの客観的データと医師の指導、及び処方内容などに整合性が取れているか確認することが必要です。
その上で、薬剤の有効性及び副作用の確認、医薬品適正使用のための薬学的管理を行います。そして、ハイリスク薬を服用する患者様への説明で重要なポイントは、単に薬剤の効能効果を伝えるだけでなく、いつ頃どのような効果が期待できるか、副作用については初期症状や自覚症状、起こりやすいタイミングなども具体的に伝えることです。
また、薬剤師経験にかかわらず、同じレベルで必要な確認と説明ができるよう、ハイリスク薬の服薬指導に関する注意事項をチェックシートにまとめ、服薬指導の際にはチェックしながら進めるなどの工夫をしてみても良いでしょう。

服薬指導後の薬歴の書き方

薬歴の書き方に決まりはありませんが、現在は、SOAP形式での記入が一般的ではないでしょうか。
SOAP形式とは、「S(subject):主観的情報」・「O(object)客観的情報」・「A(assessment)評価」・「P(plan)計画」を意味します。
この中で最も重要な部分は、Aのアセスメントで、得られた情報から問題点を洗い出し薬学的知見から評価考察していきます。しかし、これは経験の浅い新人薬剤師にとっては難しい項目ですよね。
記入につまずいたら、先輩薬剤師にアドバイスをもらったり、これまでの薬歴を参考にしてみましょう。
また、薬歴は薬物治療を円滑に進める上で、とても重要な記録のため、誰が見ても分かりやすく簡潔にまとめる訓練も必要です。

【SOAP方式】わかりやすい薬歴の書き方のコツ教えます!
薬歴を記入する際によく用いられるSOAP方式。名前は知っているけれどうまく実践に使いこなせていないなと感じたことはありませんか。こちらの記事ではSOAP方式で薬歴を書く際に押さえておきたいポイントに加え、会話例からSOAP方式を用いてどのように記載すると良いのかなど具体例もあわせてご紹介します。

まとめ

患者様が安全に薬を使用するためには、薬剤師の適切な服薬指導が必須です。また、副作用や重大な健康被害を防ぐ重要な役割も担っています。
そのために、薬剤師は、基本的な知識やスキルを磨くことはもちろん、服薬指導の際、患者様との対話からあらゆることを読み取る力も身に付けなければなりません。服薬指導は、患者様から学ぶ勉強の場でもあります。
現在、服薬指導に苦手意識を持っている薬剤師の皆さんも、今回挙げたポイントを参考に、まずは積極的に行動してみましょう。

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