今回は、サービス業から病院の看護助手へと転職した佐藤さん(仮名)にお話を伺いました。
「資格がなくても働けると思って選んだけれど、実際は想像以上にギャップがあった。」と語る佐藤さん。
未経験で挑戦したからこそ分かった、看護助手のリアルな仕事内容や働く上でのメリット・デメリット、そしてこれから目指す人へのアドバイスについて詳しく聞いてみました。
目次
サービス業から看護助手へ転職したきっかけ
インタビュアー
はじめに、自己紹介と看護助手を選んだきっかけを教えてください。
佐藤さん
以前はサービス業をしていました。
ですが労働時間が長く、ある日体調を崩してしまったんです。それがきっかけで仕事を辞め、実家で療養することに…。
家で休んでいると、看護師の母に、「資格がなくても病院で働ける看護助手という仕事があるからやってみない?」と声をかけられました。
元々人と関わることは好きなので、その経験を医療でも活かせるんじゃないかと思ったのがきっかけです。あと、病院勤務は安定していて、長く働けそうだと感じました。
資格がなくてもスタートできる点も大きな決め手でしたね。
インタビュアー
看護助手は実際、どんな仕事をしているのでしょうか?
看護助手の仕事内容
佐藤さん
看護助手の仕事は主に、看護師のサポートや入院患者さんの身の回りのケアが中心です。
職種名で勘違いされやすいですが、看護助手は直接医療行為をすることはできません。
なので、専門的な資格がなくても始められるんです。
看護師や介護士との違い
インタビュアー
そうなんですね。看護師や介護士と比べると、どんな違いがあるんですか?
佐藤さん
看護師は医療行為を行いますし、介護士は介護施設での生活支援が多いです。
一方、看護助手は病院で働くことが多く、看護師の指示のもと業務を行うという感じですね。
例えば、検査に行く患者さんの搬送、シーツ交換、食事や入浴の介助など。
医療行為はできませんが、看護師や患者さんを支えるのが私たちの役目であり、現場を回すために欠かせない役割なんです。
働く場所やシフトの特徴
インタビュアー
なるほど。看護助手は現場を支える存在なんですね。
そんな大事な役割を担う看護助手ですが、実際に働く場所やシフトはどんな感じでしょうか?
佐藤さん
私がいたのは病棟だったので、朝は申し送りからスタート。その後、一日中患者さんの身の回りをサポートします。
病棟によっても仕事内容は違うことが多いです。急性期病棟などはほぼ毎日入退院があります。
なので、入退院の準備・片付けの業務が多かったり、手術用のベッド作成を行ったりします。
イメージとしては介護の業務より、雑務が多いですね。
また、慢性期や回復期病棟では入浴・食事・排泄介助やリハビリ補助が増えます。
イメージは介護施設に近いかもしれません。
シフトは早番・遅番・日勤などに分かれていて、夜勤は看護師が中心となって動きます。
毎日出勤時間がバラバラなので、生活面の調整は必要です。
看護助手として働いて感じた3つのギャップ
インタビュアー
いざ働き始めてみると“思っていたのと違う”と感じる部分もあったと思います。どんなギャップがありましたか?
佐藤さん
そうですね。仕事をしていく中で、大きく3つのギャップを感じました。
専門用語が難しくて覚えるのが大変
佐藤さん
まずは専門用語ですね。略語や専門用語が多くて、最初は全然意味が分かりませんでした。
なので、分からない単語があればその場で聞いてメモをしていましたね。
また、病棟により特徴が違うので、病気や患者さんを覚えるのが大変でした。
家に帰ってからネットで調べたり先輩に聞いたりして、少しずつ覚えていきました。
人間関係に気を遣う
インタビュアー
人間関係はいかがでしたか?
佐藤さん
病棟は特にチームワークが大事なので、人間関係にはすごく気を遣いました。
看護師やベテランの助手さんにどう声をかけたらいいか分からなかったり、忙しいときに質問していいのか迷ったり…。
最初は“空気を読む”だけで精一杯でしたね。
でも慣れてくると、積極的に動いた方が信頼されると分かりました。
たとえば、誰よりも早くナースコールを取ること。現場はいつも忙しく、ナースコールが鳴ってもすぐに対応できないことがあります。
先輩に声をかける余裕がなくても、ナースコールを取って患者さんの要望を聞くことはできます。分からないことは「〇〇号室の〇〇さんからコールがありました。」と担当の看護師に伝えました。
そうしたら、看護師から「ありがとう!あとで病室に伺うね。」と言われるようになりました。
病院内でも病棟が変わると仕事内容ややり方が変わる
インタビュアー
同じ病院でも、病棟が変わると違いはありますか?
佐藤さん
はい。外科病棟と内科病棟でもやることが全然違いますし、同じ看護助手でも求められる役割が変わってきます。
たとえば、外科病棟は身体介助もありますが雑務も多いです。点滴を薬局に取りに行ったり、手術用のベッドを作成したりします。
また、内科病棟は身体介助が多いです。入院される患者さんが高齢なことも多く、食事・入浴・排泄介助が業務の中心になるんです。
慣れるまでは大変でしたが、その分どの病棟でも対応できる柔軟さは身についたと思います。
看護助手として働くメリット・デメリット
インタビュアー
ここまでギャップや大変さを聞いてきましたが、実際に働く前に思っていたイメージと比べて感じた、メリットやデメリットといったことはありましたか?
佐藤さん
はい。確かに働いてみて初めて分かることもたくさんありました。
私が実際に感じたメリットとデメリットをお話しますね。
看護助手として働くメリット
佐藤さん
一番のメリットは、無資格・未経験から始められることだと思います。医療に携わる最初の入り口として、看護助手は挑戦しやすいんです。
医療の知識を学べるのも魅力ですね。
患者さんや看護師のやりとりを通じて医療への理解が深まり、将来資格取得を目指す人にも役立ちます。
看護助手として働くデメリット
佐藤さん
逆に大変だと感じる部分は、体力的にきついところです。
シーツ交換や体位変換、入浴介助など、力仕事も多いので体力がないと続けにくいです。
それから、人間関係の難しさも正直あります。
医療現場には医師、看護師以外にもさまざまな医療職のスタッフが働いています。その中で看護助手は沢山のスタッフと関わることが多いです。
忙しい現場だとピリピリした空気になることもあり、最初は緊張しっぱなしでした。
給料面は医療職の中では高い方ではなく、“やりがい重視”で働きたい人向きですね。
無資格未経験でも続けられた看護助手のやりがい
インタビュアー
様々なギャップ、体力や人間関係などで大変さを感じながら、それでも続けられた理由は何でしょうか?
佐藤さん
やっぱり患者さんの“ありがとう”の言葉ですね。介助後に「ありがとう」と笑顔で言ってもらえると、疲れが吹き飛びます。
患者さんの回復に関われるのも、大きなやりがいです。
退院の日に「あなたがいてくれて安心だった」と言われたときは、「この仕事を続けてよかった」と心から思いました。
インタビュアー
資格がなくても、患者さんの支えになれるんですね。
佐藤さん
はい。無資格未経験からでも、“人の役に立てている”と実感できるのが、この仕事の一番の魅力です。
看護助手を目指す人への3つのアドバイス
インタビュアー
最後に、これから看護助手を目指す人へアドバイスをお願いします。
仕事内容事前にリサーチしておく
佐藤さん
まずは仕事内容をしっかり調べることです。
私自身、「未経験でもできる」という言葉に惹かれて入ったけど、実際は思っていた以上に体力も気力も必要でした。
“思っていたのと違った”で辞めないためにも、最初にリアルな現場を知っておくことは大切です。
職場の雰囲気を確認する
佐藤さん
また、職場の雰囲気を確認することも欠かせません。病院や病棟によって働き方は全然違います。
可能なら見学や体験をして、事前に見ておくのがおすすめです。
自分の生活リズムと照らし合わせる
佐藤さん
生活リズムとの相性は本当に大事です。
生活リズムが合わないと疲れがたまっていきますし、家庭や子育てとの両立を考えるならシフトの柔軟さも確認した方がいいです。
無理のない働き方を選ぶことで、長く続けやすくなると思います。
まとめ
看護助手という仕事は、無資格・未経験から挑戦できる一方で、体力的な負担や人間関係の難しさなど、決して楽なものではありません。
しかし、患者さんからの「ありがとう」という言葉や回復に立ち会える喜びは、大きなやりがいに繋がります。
今回のお話から見えてきたポイントは次の3つです。
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看護助手は「サポート役」として現場に欠かせない存在
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向き・不向きを理解したうえで選ぶことで、長く続けられる
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事前のリサーチや見学で、自分に合った職場を見極めることが大切
自分に合った働き方を選べば、看護助手は“医療現場で働く入り口”として、人の役に立てるやりがいある仕事になります。



