【新人薬剤師必見!】疑義照会の書き方や注意点を薬剤師が解説します

疑義照会 働き方

新人薬剤師の方や久しぶりに薬剤師として復帰する方が、業務の中でも特に緊張するのは「疑義照会」ではないでしょうか。調べたことが合っているのか、医師は怖くないか、難しいことを聞かれたらどうしよう……など、慣れるまでは心配が多いものです。
今回は、自信を持って疑義照会するために、注意したいポイントや記録の書き方などについてご紹介します。

疑義照会とは

疑義照会は、「薬剤師が処方箋に基づいて調剤をおこなう際、その内容に疑わしい点や不明点があったときに問い合わせをする業務」です。患者さんに聞いて解決することもあれば、医師への問い合わせが必要な場合もあります。
疑義照会は、その目的によって大きく2種類。これからおこなおうとしている疑義照会は、どちらにあたるでしょうか?以下で確認してみてください。

形式的疑義照会

形式的疑義照会は、処方箋の内容に記載漏れがあったり、日数制限を超えて処方されていたりと、処方箋のルールが守られていない場合におこなうものです。
具体的には以下のようなものが形式的疑義照会にあたります。

・湿布の貼付部位や軟膏の塗布部位が記載されていない
・30日分までしか処方できない向精神薬が49日分処方されている
・販売中止になって手に入らない医薬品が処方されている
・薬の規格や用量が記載されていない
・処方箋に医師の印鑑が押されていない

薬学的疑義照会

薬学的疑義照会は、薬の相互作用や腎機能での用量調節など、薬剤師ならではの知識を用いた疑義照会です。患者さんの安全や命に関わる疑義照会なので、疑問点があるときにはうやむやにせず慎重に対応しなくてはなりません。
薬学的疑義照会をおこなう場合は時間がかかることも多いため、患者さんへ一言声をかけるのも忘れないようにしましょう。

疑義照会をするときに注意するポイント

いざ疑義照会が必要そうな処方箋を見つけても、はじめのうちは勇気が出ないこともあるでしょう。疑義照会をスムーズにおこなうために注意したいポイントを4つご紹介しますので、取り入れてみてください。

【ポイント1】医師と患者の信頼関係を壊さない

疑義照会が必要だと患者さんに伝えるとき、言い方に気をつける必要があります。「医師が間違っている」と強調しすぎると、医師と患者さんの信頼関係が崩れてしまうかもしれません。
「より安全に薬を飲むために、医師と相談したい」「薬の組み合わせをよりよいものに変更できるかもしれないので、お時間ください」など、医師を悪者にしない言い方を心がけましょう。

【ポイント2】簡潔に伝える

疑義照会のときは、なるべく簡潔に要点を伝えることが大切です。外来診療の合間に電話対応をしている医師も多いので、回りくどい言い方ではイライラさせてしまうことも。要点をまとめて、短時間で済ませましょう。
「どこに書いてあるの?」「資料が欲しい」などと言われてから、疑義照会の根拠などを伝えるという順番であればトラブルになることが少ないです。

【ポイント3】代替案を用意する

「AとBは相互作用があるので禁忌です」と伝えるだけでなく、「ではどうしたらいいのか」というところまで答えを準備しておきましょう。
例えば、よく話題に上がるのは「シクロスポリンとスタチン系の併用」です。併用できるスタチン系薬は限られているため、そういった情報も一緒に提案すると、疑義照会がスムーズにおこなえますし、やりとりも最小限ですみます。

【ポイント4】わからないときは、薬剤師同士で相談

「この処方、なんだろう?」と思ったとき、調べてもわからなかったら一度先輩薬剤師に聞いてみましょう。その医師がよく出す処方だったり、これまでの処方歴から処方意図が推測できたりする場合もあります。
病院の場合でも、門前クリニックの場合でも、不要な疑義照会をしてしまわないためには、薬剤師同士の相談も大切です。

疑義照会の記録の書き方は?

疑義照会をしたら、変更になった場合でも、ならなかった場合でも、記録を残します。
病院の場合は、その病院ごとに書き方にルールがあると思いますので、今回は調剤薬局での記録の書き方をご紹介します。書かなくてはならない項目は、以下です。

・疑義照会をおこなった日付、時間、方法(電話・FAXなど)
・担当薬剤師名、疑義に対応した医師名
・疑義の内容と回答
・変更になった場合は変更内容

これらの内容を、処方箋の備考欄と患者の薬歴に、黒か赤のペンで記載します。薬学的疑義照会をおこなった場合には、記録がかなり長くなることもありますが、しっかりと記載しましょう。

疑義照会の重要性と難しさ

疑義照会は、薬を正しく使って副作用を減らすため、薬剤師だけに許された業務です。特に薬学的疑義照会は患者さんの安全に直結するので、細かくチェックしなくてはなりません。ですが、ちょっとした疑問点まで医師に確認していては、いつまで経っても業務が終わらない……なんてことになってしまいます。

効率よくこなすには、疑義照会が本当に必要かどうかの見極めが必要です。そのためには、薬剤師としての知識と経験が不可欠。誰でも最初は失敗したり、問題点に気が付けなかったりするものですが、焦る必要はありません。先輩薬剤師にアドバイスをもらいながら、1つ1つ着実に身に着けていきましょう。

まとめ

今回は、疑義照会をおこなう際のポイントや書き方についてご紹介しました。初めての疑義照会は、誰でも緊張したりナーバスになったりするものです。ブランクがあると、知識が抜け落ちていないか不安を感じることもあります。疑義照会に慣れて経験を積むためにも、失敗を怖がらず回数をこなしていきましょう。
今回ご紹介した内容を意識しながら、頭の中でシミュレーションするなどして、自信を持って疑義照会をしてください。

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